わたしが、この協会に出会ったのは13年前、59歳の時です。助産師として地元の総合病院の産科に勤め、お産の現場に立ち会ってきて30年以上が経ち、そろそろ定年後の身の振り方を考え始めたころのことでした。ちょうど「産前産後の切れ目ない支援」が言われ始めていました。今もそうですが、当時から真っ先に浮かぶのはベビーマッサージでした。勤めていた病院内でもベビーマッサージ教室なら開催できそうだと思い、資格を取ろうと決意し調べ始めました。
インターネットで調べていると、いくつもの団体がある中で、私のテーマでもあった「アタッチメント」を前面にうたっていた日本アタッチメント育児協会に決めました。赤ちゃんのアタッチメント形成を促し、お母さんにその大切さを伝えるためのベビーマッサージというスタンスに、大いに共感したのを覚えています。保育士養成の大学と助産師養成の大学にカリキュラムが入っていたことも決め手となり、これなら間違いないと思いました。
赤ちゃんとお母さんに関わり続けたいという思いは尽きることなく、定年後も「助産師を続けよう」と決めていました。いざ定年を迎え、いろんなカタチを模索するなかで、ここからの助産師人生は、お産ではなく、お母さんと赤ちゃんのケアに身を置こうと考え、自宅の一角をつかって助産院を開業しようと決めました。
まずは、地域のお母さんたちに、わたしという助産師の存在を知ってもらうことから始めようと考えました。いろいろ試してみましたが、ベビーマッサージ教室が一番しっくりきました。「助産師が教えるベビーマッサージ教室」ということで、自宅で始めたのを機に、市からの依頼で児童館や公民館でやらせてもらう機会も増えました。
ベビーマッサージに来てくれたお母さんは、お友だちを連れてきてくれたり、クチコミをしてくれたりするようになり、ベビーマッサージ教室は、特に集客をすることなく、お母さんが来てくれるようになりました。多くの人は、そのまま「おっぱいマッサージ」や「授乳指導」など助産院のサービスを利用してくれます。
ベビーマッサージ教室と助産院は、思っていた以上に親和性が高いことを知りました。ベビーマサージ資格をもっていたおかげで、助産院には開業当初から人の流れが自然とできました。
ベビーマッサージでも、おっぱいマッサージでも、育児相談や悩み相談になることが多く、子育てや発達のことだけでなく、夫婦関係のことや、自身の親子関係の悩みに至る場面もあります。そうしたお母さんたちに対して、根拠をもったアドバイスができるようになりたいと思うようになりました。
まずは「育児セラピスト1級」を受講し、知識のバージョンアップを図りました。その後続けて、カウンセリング手法を本格的に学ぶために「アタッチメント心理カウンセラー」を受講しました。
ベビーマッサージに始まり、これら2つのスキルアップは、すべてアタッチメントでつながってきるため、すべての理解が深まりました。とくに「アタッチメント心理カウンセラー」では、アタッチメントを深くまで学ぶことが出来て、それを人生に活かす方向性を目指すことが出来ました。これは、助産師としてのわたしの生き方の指針となるものとなりました。
協会では毎年、全国大会という交流イベントを行いますが、ここで、わたしが開業助産師としてやってきたことを発表する機会をいただきました。ついでに前日に行われるスキルアップ講座も受講しました。
協会の講座は、すべて「アタッチメント」が軸になっているので、新しい講座を学ぶと、これまでに受けた講座の内容とつながって、理解が深まり、これまでにはなかった視点が生まれたりします。学べば学ぶほど深まっていくのがわかります。
次の日のシンポジウムで発表を終えると、たくさんの方が話しに来てくれました。保育士さん、看護師さん、子育て支援の方、講師の先生など、普段あまり接する機会がない方々とのお話しは、とても刺激的で、いろんな気づきがもらえて、明日への活力になりました。
わたしは、いま70歳を超えていますが、いまも現役の助産師です。これからも、生涯現役でやっていきます。
ここまでやってきて思うのは、やはり「学びつづける」ということが、人生を豊かに彩ってくれるのだ、ということです。そうすることで、何歳になっても成長できる、発達はすすむ。そう確信しています。生涯発達というのは、そういうことなのだろうと、この歳になってようやく実感しています。
取得済みの資格
20代
20代
保育士(25歳)保育士養成大学卒業後、保育士になって3年の独身
30代
30代
看護師(35歳)新人の指導をおこなう中堅ナース、3歳娘の母
40代
40代
パート保育士(43歳)第一子の出産を機に退職し専業主婦だったが、娘が中学に入ったときにパートとして保育士に復帰
50代
50代
保育園管理職(53歳)
園長になって、園を引っ張っていこうと張り切るかたわらで、退職後のライフワークも模索しています
60代
60代
主婦(65歳)子育ても終え、孫も生まれ、夫も退職し、人生の第2ステージをどう生きるか模索中、地域の子どもとお母さんに関わることをしたい
70代
70代
開業助産師として、生涯現役をこころざした72歳のいま、“わたし”らしい在り方が見えてきた
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