Introduction

理事紹介

理事長:廣島 大三

廣島 大三

1970年、愛知県名古屋市生まれ。

大学在学中に渡英。ロンドン大学RHBNC校(Royal Holloway and Bedford New College, University of London)へ留学。児童心理学コース修了。アタッチメント研究家。新生児のための対話読み聞かせ絵本「パパ大豆の白黒赤絵本」作者。自らの経験談から、父親の育児参加を訴えた『ネクタイとっておんぶひも』の著者。

2001年、乳幼児の知育玩具の輸入販売、教育教材の企画販売を手がける株式会社 ハッピーチャイルドを創業。「発達と遊び」をテーマにした講演活動や新聞、雑誌、ラジオ、テレビでも活躍。

2007年 一般社団法人 日本アタッチメント育児協会の設立に、発起人として参画、理事長に就任。育児、保育の現場で役立つ発達心理学とアタッチメントを伝える育児の専門家「育児セラピスト」の育成と資格認定を行い、保育士や助産師、看護士、子育て支援関係者などに広く普及。

一般社団法人 日本アタッチメント育児協会 理事長
株式会社 ハッピーチャイルド 代表取締役社長
一般財団法人 チャイルドTESL教育協会 評議員

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理事:寺下 謙三 医師

寺下 謙三

1978年東京大学医学部卒業
心療内科医、医療判断専門医、内科医

心療内科学、脳神経外科学、一般内科学、老年病学を専攻
医学・医療の総合コンサルタント、プロデューサー

著書に『標準医療』(日本医療企画)『主侍医制度』『プライベートドクターを持つということ』(共に同友館)『医者の心患者知らず』(リヨン社)『健康になる本」(教育書籍)』

共著に『子どもの不安症』(評論社)『強迫性障害』『食べられないやめられない摂食障害』『情報・知識imidas』(集英社)「健康」欄 等

寺下先生は、慶応義塾大学医学部薬理学教室にて、社会薬理学、医療判断学の教鞭をとっており、講義を通して、これから医師になる学生に、医療判断の難しさ、医者の判断の重要性を伝えています。

ご自身のクリニックでは「Academic(学術的・学問的に理論がしっかりしていて探求心に富んでいること)、Practical(見かけや名声だけではなく、実際に役立つこと)、Humanly(人間にとってのやさしさに配慮すること)」の3つをミッションに掲げ治療に取り組むと共に、プライベートドクターとして、総合的に患者をケアする「主侍医制度」という医師と患者の新しい関係を提唱しています。

寺下医学事務所 寺下謙三クリニック 院長

メッセージ

心療内科医として、様々な心の問題を抱えた患者や家族と向き合う中で、家族関係の諸問題の根源のひとつに、幼少期の親子関係があり、それは、患者の幼少期だけでなく、その母親、そしてそのまた母親の幼少期の家族関係・養育体験が 連鎖的に影響していることが多いと実感しています。そのため、思春期の患者の心的治療を進めるうちに、その母親、そのまた母親まで関わっていかざるを得ないことも多いのです。

また、青年期境界型の基本病理についても、遺伝的な内因と過去・現在の外因が複雑に絡み合った「親子間の心の距離感」にあることが多いと考えます。その心の距離を埋めていく治療は、幼少期にまでさかのぼって行います。しかしながら、思春期、青年期になってからの治療は大変難しく、時間もかかります。ですから、乳幼児期からの健全な子育て、健全な親子関係を築いていくことはとても重要です。

そうした背景のもと、日本アタッチメント育児協会が掲げる「乳児期の『子育て』におけるアタッチメント(早期愛着形成)の大切さを伝え、育児と家族形成に役立てるための機会や情報を提供し、『楽しむ子育て』『心があったかくなる家庭づくり』をサポートし、子育ての入り口である乳児期の子育てを通して『安心』と『愛情』の宿る家族運営をサポートすることで、 『心の壊れた子どもたちを作らない社会』づくりに貢献する。」という理念に賛同し、協力をしています。

著書

家庭のドクター 標準治療 最新版 ― あなたの「最適な治療法」がわかる本

家庭のドクター 標準治療 最新版 ― あなたの「最適な治療法」がわかる本

著:寺下謙三
出版:日本医療企画

誰もがかかる可能性の高い、代表的な疾患約570を診療科目別・頻度順別に掲載。第一線の専門医が、各疾患ごとに最適な治療法を具体的に解説する。

まったく新しい見方の実用書「家庭の医学事典」

私を救う医者はどこ?―よろず相談クリニック 13のエピソード

私を救う医者はどこ?―よろず相談クリニック 13のエピソード

著:寺下謙三
出版:集英社

三人の医師が集まって小さなクリニックを開業した。そこはどんな治療を受けるべきか迷う人や、決断に悩む人をサポートするよろず相談所。

三人の医師と患者たちの物語を通して、最新の治療法や日本の医療の問題点が見えてきます。

理事:細井 香 博士

細井 香

東京家政大学 子ども学部 子ども支援学科 准教授
保育士、幼稚園教諭を目指す学生たちを指導

自らも保育士経験を持ち、その後、医学博士号を取得し現時は、大学で教壇に立ち、その経験と知識を活かし学生たちを指導

自らが、育児セラピスト講座を受講し、「この資格は保育士を目指す学生たちには、絶対に必要」と考え自らが最高位資格の育児セラピストトレーナーを取得して淑徳短期大学と当協会の提携に尽力

保育士養成課程のカリキュラムに、育児セラピストを組み入れることを実現した立役者

医学博士
保育士資格養成講師

メッセージ

いま、保育の現場において、保育士の役割は、大きく変わってきています。現場の保育士は、最もそのことを実感しています。多くの保育士は、今まで保育士養成の中で、あるいは研修会で学んできた知識だけでは対応できなくなっていることに、不安を抱いています。

新しい知識やスキルを学ばなければ、これからの保育士は時代に対応できないことを感じていながら、具体的に何を学んで良いのかが、わからずにいました。そうした人たちが、育児セラピスト講座に出会うと口をそろえて言います。「私が学びたかったのは、これだ!」と。私自身も、同じ気持ちでした。

保育園は、いま国の政策によって、地域の子育て支援の拠点として、園児だけでなく、地域のすべての乳幼児とその親を対象に、その役割を担っています。それを、運営し、実際にサポートしていくのは、保育士です。 そのような中で、保育士に求められているのは、「保育技術」だけではなくなっています。子どもの発達を理解しているだけでなく、それを親にわかりやすく伝える力や、親の悩みや相談に対応するためのコミュニケーションスキルやカウンセリングスキルといった「親と接するための知識とスキル」も必要とされています。

また、0歳から就学前までの幅広い対象に対して、子育て支援の企画と運営をせまられてもいます。ベテラン保育士でさえ、この状況の変化に戸惑っているのが実情です。若手の独身保育士や、これから保育士になろうとする学生なら、なおのこと、深刻です。だからこそ、お母さんの目線で、実践的に子どもの発達を指南したり、子育ての指導をしたり悩みを抱えるお母さんの相談相手になったり、それは、子どもの発達だけではなく、夫婦の問題、ママ友との問題、家族、近所……様々です。

これらに、対応するには、これまでの保育士養成課程の内容だけでは、足りません。だから、保育士たちは、現場に出てから、新しいスキルとして育児セラピストを学ぶのです。

私は、この育児セラピストの知識とスキルは、これから保育に携わる人材には、必須であると考えています。私の教え子には、この育児セラピスト資格を身につけて、卒業して欲しい。この知識とスキルを与えてあげた状態で、現場に送り出してあげたい、心から願っています。

これから保育士となる彼女たち、彼らは、最初から、新しい定義における保育士の役割を引き受けます。それを前提として活躍して欲しいと思います。保育士というだけでなく、育児の専門家として、保育園や児童館などを舞台に子どもだけではなく、親も導いてあげて欲しいと思います。

保育士は、地域において、お母さんの最も身近なところで、気軽に寄り添って挙げられる存在の一人だと思います。そんな保育士が、一人でも多く育ってくれることを願っております。

著書

保育の未来をひらく子育て・家庭支援論

保育の未来をひらく子育て・家庭支援論

著:細井香
出版:北樹出版

子育て環境の現状や子育て家庭の抱える問題等にふれながら、子育てに関するさまざまな取り組みについて、福祉、保育、医療関係、行政や企業関係など幅広い分野の執筆陣により解説された珠玉の書。実践編では、すぐに役立てることができるように造形遊びやベビーマッサージ、タオル遊びなどの実践例をイラストをつかってわかりやすく紹介。「家庭支援論」の授業に対応させたテキスト。

保育の未来をひらく 乳児保育

保育の未来をひらく 乳児保育

著:細井香
出版:北樹出版

幼稚園教諭・保育士・保育教諭を目指す学生(初学者)が理解しやすいように簡潔にまとめた保育士養成課程の新カリキュラムに対応した乳児保育の科目テキスト。理論を現場の視点も加えたものであるため、キャリアアップ研修内容にも対応でき、かつ保育士試験対策にも即すように編まれた。

保育士・幼稚園の先生になるための完全ガイド―子どもたち相手の仕事をしたい!

保育士・幼稚園の先生になるための完全ガイド―子どもたち相手の仕事をしたい!

著:細井香
出版:主婦の友社

幼稚園教諭・保育士・保育教諭を目指す学生(初学者)保育園・幼稚園の先生の魅力をあますところなく紹介し両方の資格の取り方をわかりやすくナビ。保育士の模擬問題もついています。養成校一覧付き。

理事:高田 朋太郎 医師

高田 朋太郎

1971年愛知県名古屋市生まれ
愛知学院大学歯学部卒業

一度は社会人になってから、医師の道を志し大学に学んだ異色の歯科医師

日本でも有数の技術力を誇る歯科医院・敬天堂歯科医院で修行
毎日のように技術研修を重ね、帰宅後は、寝る間を削って本を読んで勉強した修行時代をすごす。

同医院では、多くの難症例を経験し、その経験を基盤に開業。現在は、開業医として活躍中。

「歯の健康ファシリテーター」として、「ステキな笑顔は健康な歯から」を提唱。歯を見せて笑えるようにするための歯科治療や、歯をなるべく抜かない、削らない患者の健康優先の歯科治療や、在宅治療や歯科指導にも力を入れている。

歯科医
歯の健康ファシリテーター
あかつき台歯科医院院長
医療法人ワールデント代表理事

メッセージ

ステキな笑顔は健康な歯から生まれます。
「歯を見せて笑えるようにすること。それが患者さんの幸せに繋がっていく!」これが、わたしのモットーです。

生きていくための機能としての歯の大切さを伝えるとともに、歯の治療を通して、笑顔と幸せの土台を守りたい、という思いで、歯科医をしております。乳歯の大切さや、乳歯は親が思っているよりも長く付き合っていくものであること、母乳を飲み続けることが原因で起こる虫歯、乳歯の歯磨きのポイント、子どもの歯のケアをすることで、深まる親子のコミュニケーション。これらは、歯科医として、幼児の患者さんやその親御さんへ伝えていかなければならないことであると常に感じております。

また、お母さんご自身についても、伝えたいことがあります。例えば、マタニティのお母さんの歯のケアや、産後に母乳を与えるお母さんに対するアドバイスもいろいろあります。

また、お母さん全般に言えることですが、子育てに忙しすぎて、ついついご自身の歯の健康管理がおろそかになる傾向があることも実感します。私も、子を持つ親として、協会の趣旨に、深く賛同しました。それとともに、歯科医師として、患者の親御さん、特にお母さんとお子さんへ、歯の治療を通してお伝えしていることがあります。

そういったことを、協会を通して、より多くの方にお伝えすることができることを嬉しく思っています。赤ちゃんの歯の健康をお母さんと二人三脚で守り、ステキな笑顔の土台を守るお手伝いをすること、これは、私の歯科医としてのモットーでもありますから!

理事:桑山 美樹

桑山 美樹

大学を卒業後、14年間愛知県立の高等学校で英語教員として勤務

大学ではコミュニケーション学を専攻し、心を動かすレトリックについて研究する。

教諭時代には、担任として、また生徒相談担当として生徒や家族の様々な問題(不登校・家出・拒食症・リストカットなど)に関わる。

また自身の出産において超低体重児(未熟児)を早産したことにより、独学で子どもの発達について研究し、乳幼児期のアタッチメント(親子愛着関係)が思春期の心の諸問題と深く関っていると知り、協会代表の廣島に共感して、平成19年3月に教諭を辞し、日本アタッチメント育児協会を立ち上げに加わる。

育児セラピスト マスタートレーナー
元高等学校英語教師

メッセージ

私は14年間の教員生活の中で、15歳から18歳の思春期の生徒たちと様々な問題を共有してきました。

その経験から実感していることがあります。それは生徒たちの抱える様々な問題はその多くが家庭環境、家族関係と関わっているということです。

高校生は世間的には大人として見られ、家庭においても一人前に扱われ、自立をしてくる年齢ですが、まだまだ親との関係において自分をみているものです。家庭の不安定さはてきめんに学校生活に現れます。(例えば夫婦間で揉め事がある、家族のだれかが病気である、嫁姑関係でお母さんが精神不安になっている、などがあると子どもも不安定になります。)

親との関係で寂しさを感じていると性非行にはしりやすいという傾向もあります。両親がカウンセラーにかかり夫婦仲を改善したら、子どもの不登校がなくなったという事例もあります。

しかしながら、親子の関係は一朝一夕でできるものではありません。長い年月ですれ違った親子関係を修復するのは大変な努力が必要です。

やはり、幼いころから健全な親子関係を築いていくことが大切だと実感していたころ、1998年、私自身が親になりました。

2ヶ月も早く生まれ、NICU(未熟児集中治療室)で過ごすこととなった、1390gのわが子のために子どもの発達に関することを色々学びました。子どもの体にふれ、母乳を与え、声をかけ続けることで赤ちゃんの成長が促されると知り、毎日母乳を搾り冷凍させて病院へもって行き、保育器の中に手を入れてなでながら声をかけました。

今でこそカンガルーケアの重要性が叫ばれていますが、当時は手を保育器に入れるのが精一杯で、抱くことや授乳をすることはしばらくの間、許されませんでした。もし生まれてすぐの母と子の関わりとアタッチメント形成の関係を知っていたら、わが子を胸に抱き、母乳を直接与えたのに、と悔やまれます。

しかし事実を受け入れ、アタッチメント形成について学ぶことで、子どもと積極的に関わり、子どもの求めること、子どもが本当に必要としていることがわかるようになってきました。愛情は与え過ぎるということはけしてないのです。子どもが求める時期に必要なだけ手間隙を掛けることは、生涯にわたる親子関係に決して切れることのない絆をつくることなのです。