Interview

50代で人生を見つめなおした結果、助産院を開業

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北海道で助産師をされている松﨑 聡実さん。50代の時に病を患ったのを機に人生を見つめなおした結果たどりついたのが、助産院の開業でした。そんな松﨑さんが、「アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター養成講座」を受講された経緯から、現在の活動について、また今後の展望などをお伺いしました。

ぜひご覧ください。

アタッチメント・ベビーマッサージインストラクターをご受講された経緯を教えてください

開業前に産院で働いている時から、ベビーマッサージを受けたいという人がいることを開業している助産師から聞き、お母さん達が求めているもので、良いと言われているものがどんなものなのかが、助産師の自分が分からないのはちょっとというのがあり、ちゃんと勉強したいと思っていました。 ですが、当時は、個人病院で、フルで臨床で働いていたので、なかなか、続けて休みを取ることが難しく、受講に至りませんでした。

その後、体調を崩し、臨床から一旦離れて、そして、体調が落ち着いたときに、受講をする機会を得ました。

アタッチメント・ベビーマッサージ講座を受けられたときの感想を教えてください

受講前は、やり方とか手順をきちんと覚えて伝えるというのが一つの役割かと思っていましたが、実際に受講してみて、大事なのは、それだけではなく、そこでの親子の関わり、母子関係が一番なんだということを感じました。

「まつざき助産院」を開業されたきっかけを教えてください

もともと子どもを出産したときに、自分が乳腺炎などになったりして、授乳で苦しんでいたときに、たまたま自宅に来られた先輩助産師の方に、乳房マッサージをしてもらい、すごく楽になった経験をしました。

それで、そういう辛さをすぐに改善してくれる人がいたらいいなという想いで、助産院を開業しました。

また、訪問という形で開業したのは、たまたま、自宅に専用の部屋を持っていなかったということもありますが、じゃあどうしたらという時に、先輩の開業助産師から、訪問でという道もあるんじゃないかという助言をいただき、訪問という形で始めました。

現在のご活動状況についてもお聞きしました

松﨑さんは、プライベートレッスンで乳房ケアとベビーマッサージを行っています。また、産院でも乳房ケアをされています。

そして、子育て支援で市町村から依頼を受けて、ベビーマッサージ教室をされています。

子育て支援でのベビーマッサージについて

子育て支援でのベビーマッサージ教室は、津別町に始まり、地元の北見市や置戸町、大空町と広がっています。

その中で、津別町と置戸町でのお教室開催のきっかけを教えていただきました。

津別町でのお教室開催について

助産院を開業する前のことですが、他の助産院でおっぱいケアを受けていた保健師さんがいて、その方がベビーマッサージを受けたいということで、私が資格取得後、主婦をしていた時に、そこの助産院に行って、その保健師さんへベビーマッサージをお伝えしたことがありました。

その後、数年前に津別町でベビーマッサージの先生を探しているという話で、その保健師さんから私につなげてくれました。

置戸町でのお教室開催について

もともと日本看護協会の中に、北海道にもいくつか支部があり、その中の北網支部で役員をやっていた関係で、いろんな地区の方と交流があり、また、個人的にも他の保健師さんとのつながりもできていたので、そうしたつながりの中で、置戸町での教室のご縁をいただいたと思っています。

松﨑さんは、プライベートレッスンで、乳房ケアやベビーマッサージをされていますが、それについても教えてください

市町村からの依頼のベビーマッサージ教室は、ほぼほぼ無料で行なっていますが、(お母さんの負担はオイル代のみ)参加されたお母さんがその後、もっと、ちゃんと知りたいからということで、プライベートレッスンの方に来られる方もみえます。

プライベートレッスンでも、乳房ケアやベビーマッサージをしていますので、おっぱいマッサージを受けて、そこからベビーマッサージにつながる方や、また、ベビーマッサージを受けながら、次、おっぱいが辛くなった時にお願いしますという方もいて、相乗効果みたいなものがあります。

また、ベビーマッサージは、その後もベビーマッサージを継続しやすいように少人数で3回コースで行なっていますが、なかなかやっぱり金銭的問題もあり、参加したくても出来ないという方もいらっしゃるのが現状です。

産院でのお仕事についても教えてください

具体的には、北見レディースクリニックに呼んでもらっています。
ここでは、ベビーマッサージではなく、乳房ケアを中心に、産後の方と、母親学級や一か月健診のサポートをしています。

おっぱいマッサージを受けた方は必ずラインの交換をするのでそのあとは、無料で、おっぱいのトラブルやお子さんのことなどの相談をうけています。

ラインの交換をしたお母さんの中には、その時だけでなく後からも相談が出来ることで、心強いといってくださる方や、連絡を交換しているだけでも安心になりますという方もいらっしゃいます。

ご活動されている中でよかった点、うれしかった点などについて教えてください

自分が出産で関わった方と、偶然出会ったり、何かのきっかけで出会って何かしらのつながりが今も続いていたりすることがうれしいです。

また、ここで良かったよと言われたり、松﨑さんで良かったよと言われたりすることは、すごい励みになります。

ベビーマッサージに関しては、まだ2、3年しかしていないので、きちんとした評価はできていません。

ですが、毎回、支援センターでも、お母さん方の感想を下さったりするところがあるのですが、そこで「楽しかった」・「(赤ちゃんが)こんなに寝たことはなかった」・「子どもにしてあげれることが増えて良かった」などというお声を聞くと、嬉しいです。

苦労された点について教えてください

苦労したのは、最初にやり始めるとき、軌道に乗るまでがどういう風にやったら、上手くいくのかなと悩んでいました。

最初に、日本アタッチメント育児協会のSNSなどで他の方のお話や活動を見て、参考にしましたが、必ずしも同じ地域にいるわけではないので、実際に会って、気軽に、そうだよね~あ~だよね。とあればまたやりやすかったのかもしれません。 ですが、受講後のサポートもあったので、資料など見ながらとか、あとは、すこしずつ今の形になっていったのかなと思います。

最後に、開業されて3年になる松﨑さんに、今後の展望を伺いました

一人でも多くの人にベビーマッサージをしてほしいなと思っています。

やっぱり、小さいころとかに、そういう関わりが少ないと、人としても自分を傷つけたりとか、相手を傷つけたりとかというところはやっぱり、そうだなって感じています。

今は、ベビーマッサージのインストラクターしか取っていないのですが、アタッチメント・ヨガや発達支援などの講座を受講して、妊娠期から出産後まで、周産期ケアとしてサービスを広げていきたいと考えています。

      

松﨑 聡実さん(北海道) 助産師

活かしている資格

アタッチメント・ベビーマッサージ インストラクター 〉

育児セラピスト前期課程(2級) 〉

アタッチメント・食育 インストラクター 〉

子育てマインドフルネス インストラクター 〉