「助産雑誌」2020年5月号にアタッチメント・ベビーマッサージの紹介記事が掲載されました。

「助産雑誌」2020年5月号にアタッチメント・ベビーマッサージの紹介記事が掲載されました。

今回は、NICUで看護師長を務めていた鈴木 悦子さんの、院内でのご活動事例をご紹介させていただいております。

是非ご覧くださいませ。

「助産雑誌」2020年5月号

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以下の文章は記事の内容となります。


NICUに入院する児の母親の中には、児への関心がもてず、自分が母親であるという自覚が育ちにくく、今後の育児に対する漠然とした不安が強い、というケースが見られる。

そうしたケースに対応して、NICU病棟で、看護師によるベビーマッサージの導入事例が増えている。入院中の児の母親が、看護師の指導のもとベビーマッサージを児に施すのである。

ベビーマッサージには、もともとアタッチメント(愛着)形成を促す効果があり、母親は、ベビーマッサージを通して児に触れることで、母子関係が促され、わが子に関心を持つようになり、母親としての自覚が芽生え、やがて退院する頃には、これから育児をしていくという自信に繋がっていくようになるという。

この「アタッチメント形成」を重視したベビーマッサージのメソッドが、(社)日本アタッチメント育児協会が提唱する「ABMアタッチメント・ベビーマッサージ」である。

■NICUでのベビーマッサージ導入の事例

埼玉県にある川口市立医療センターの看護師・鈴木悦子さんは、受講当時、同院のNICUで看護師長を務めていた。鈴木さんも、まさに冒頭で紹介したのと同じ問題意識から、NICU内でのベビーマッサージ指導を導入した。導入に当たっては、様々あるベビーマッサージの中から、アタッチメント形成を重視するアタッチメント・ベビーマッサージを選び、インストラクター資格を取得した。

■NICUにおけるベビーマッサージ指導の児と
母親双方への有効性

鈴木さんは、アタッチメント・ベビーマッサージを導入して、次のようにその有効性をまとめている。

まず、児に関しては、①皮膚刺激に対する過敏な反応や啼泣がなくなった。 ②表情が穏やかになり母親の声に反応し視線を向ける ③バイタルサインの安定 ④皮膚トラブルの減少 ⑤四肢拘縮の予防⑥循環が良好となり四肢冷感の軽減

さらに母親に関しては、①表情が穏やかになり笑顔が多くなる ②児への声かけが多くなる ③医療職との会話が増えてコミュニケーションが良好となり信頼関係が深まる ④様々なことに積極的行動を示す ⑤面会を楽しみに来院する

鈴木さんは、2010年に導入以来、現在は院内ベビーマッサージインストラクターと共に地域保健センターと連携を図り、NICUを退院した未就学児とそのご家族を対象にした支援を行っている。

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