「小児看護」2019年6月号にベビーマッサージの紹介記事が掲載されました。

「小児看護」2019年6月号にアタッチメント・ベビーマッサージの紹介記事が掲載されました。

今回は、看護師をされている鈴木 悦子さんの、NICUでの導入事例をご紹介させていただいております。

是非ご覧くださいませ。

「小児看護」2019年6月号

※ 画像をクリックすると拡大してお読みいただけます。

以下の文章は記事の内容となります。


NICUに入院する児の母親の中には、児への関心がもてず、自分が母親であるという自覚が育ちにくく、この先わが子を育てていく自信を持てない、というケースが見られる。
そうしたケースに対応して、NICU病棟で、看護師によるベビーマッサージの導入事例が増えている。入院中の児の母親が、看護師の指導のもとベビーマッサージを児に施すのである。
ベビーマッサージには、もともとアタッチメント(愛着)形成を促す効果があり、母親は、ベビーマッサージを通して児に触れることで、母子関係が促され、わが子に関心を持つようになり、母親としての自覚が芽生え、やがて退院する頃には、これから子育てをしていく自信がもてるようになるという。
この「アタッチメント形成」を重視したベビーマッサージのメソッドが、(社)日本アタッチメント育児協会が提唱する「ABMアタッチメント・ベビーマッサージ」である。

◆NICUでのベビーマッサージ導入の事例

埼玉県にある川口市立医療センターの看護師・鈴木悦子さんは、受講当時、同院のNICUで看護師長を務めていた。鈴木さんも、まさに冒頭で紹介したのと同じ問題意識から、院内でのベビーマッサージ指導を導入した。導入に当たっては、様々あるベビーマッサージの中から、アタッチメント形成を重視するアタッチメント・ベビーマッサージを選び、インストラクター資格を取得した。

◆NICUにおけるベビーマッサージ指導の児と母親双方への有効性

鈴木さんは、アタッチメント・ベビーマッサージを導入して、次のようにその有効性をまとめている。

まず、児に関しては、①皮膚刺激に対する過敏な反応や啼泣がなくなった ②表情が穏やかになり母親の声に反応し視線を向ける ③バイタルサインの安定 ④皮膚トラブルの減少 ⑤四肢拘縮の予防 ⑥循環が良好となり四肢冷感の軽減。
さらに母親に関しては、①表情が穏やかになり笑顔が多くなる ②児への声かけが多くなる ③会話が増えてコミュニケーションが良好となり信頼関係が深まる ④様々なことに積極的行動を示す ⑤面会を楽しみに来院する。

鈴木さんは、2010年に導入以来、現在もスタッフと共に、同院NICUでのベビーマッサージ指導を行っている。さらに今では、外部のインストラクターや保健センターなどと連携を取り、NICU卒業生にまで、ベビーマッサージによる支援の手を拡げている。

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