Interview

開業助産院で、ベビーマッサージがはぐくむ親子の楽しい時間

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大阪府高槻市で「あかり助産院」を開院されている西村美津子さん。

看護師・助産師として大阪医科大学附属病院などで、27年間勤務されたのち、2016年に「自然なお産ができる助産院を」との思いから助産院を開業されました。

出張助産院を経て、現在はお産を扱う有床助産院として、お産、産後ケア入院、産後ケア訪問、母乳相談、育児相談やベビーマッサージ教室などを行っていらっしゃいます。

そんな西村さんから現在の活動についてご報告をいただきましたので、ご紹介します。

産後のサポートに力を入れたいとベビマ講座を受講

西村さんが、「アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター養成講座」を受講されたのは、大学病院に勤務されていた時のことでした。

当時、勤務先では妊娠中のお母さんたちに向けたマタニティ・ヨガ教室はありましたが、「産後のサポートとして、お母さんと赤ちゃんに来てもらってベビーマッサージ教室ができないか」と考え、資格を取ることを決めました。

実際に自分が教室をやる場合のイメージが持てた

受講してみると、ただベビーマッサージの手技を習うだけではなく、「アタッチメント理論」と「発達心理学」を基本から学び直すことができたといいます。

「助産師なので学校で勉強をしていたのですが、それを更に深めて学ぶことができてとても良かったです。」

さらに、実技試験では、ベビマ教室のデモンストレーションを行うため、より具体的にその後の教室イメージを持つことができたといいます。

資格取得後、ベビマ教室の開催には至りませんでしたが、現在はご自身の助産院でたくさんの親子にベビーマッサージを伝えられています。

自然なお産を目指したいと、開業を決意

西村さんは、大学病院に27年間勤務されていましたが、その間に2回、退職をされています。1回目は助産師資格をとるため、2回目は助産師として違う職場で働いてみたいと、退職。しかし、その後2回ともまた同じ大学病院に戻られました。

「大学病院では、医療の力無しには産めない方が多かったのですが、2度目に退職した際に、個人病院で自然なお産、フリースタイル出産を学んだため、大学病院に戻った後も、もう少し自然にまかせて産んだ方がお母さんたちは楽なのに…という思いを抱くようになりました。」

そして、日が経つほどに「助産院を開業したい」という西村さんの思いは強くなっていきました。

「できるだけ自然なお産で、お産の後、身体の苦痛なく育児を始められるお産を目指したい」と開業を決意されました。

出張助産院から有床助産院へ

そして誕生したのが「あかり助産院」です。

はじめの1年間は、出張助産院として始めました。

近隣の助産院にお手伝いに行き、妊娠中から産後まで、お母さんと赤ちゃんをどのように見ていくのか、管理の方法などを勉強する日々。さらに、助産院でのお産や、自宅出産を受けられるように設備を整えていきました。

そして、2017年からは有床助産院となりました。

あかり助産院での取り組み

西村さんの助産院では主に、お産(助産院でのお産、自宅出産)、産後ケア入院(産後4ヶ月までのお母さんと赤ちゃんが入院し休息する)、産後ケア訪問(高槻市内の4か月までの赤ちゃんの訪問)を行っています。

さらに、母乳相談や、ベビーマッサージ、育児相談にも対応しています。

問い合わせは、電話やメール、LINEのオフィシャルアカウントからできるようになっています。LINEでの相談は基本的には無料で、母乳相談は、助産師の介入が必要と判断した場合、有料で対応されているそうです。

ベビマ教室に込めた思い

「お産だけでなく、産後を楽しく過ごしてほしい、助産院で楽しくわいわいベビーマッサージをしたい。」

そんな思いから西村さんは、助産院でベビマ教室を始めました。

目の行き届く参加人数に設定

お一人おひとりと話ができるよう、参加人数は5~6人に。お母さん同士がわいわいとおしゃべりをするにも、ちょうどよい人数と感じられているそうです。

月齢2か月から、ハイハイぐらいまでのお子さんを対象に、時間はおしゃべりを入れて1時間半程度としています。

他の赤ちゃんを見ることで自分の子どもの成長が分かり、これからの成長も予想できたりなど、お母さんたちも良い刺激を受けているといいます。

赤ちゃんとの接し方にとまどうお母さんたち

ベビマ教室に来るお母さんたちは「赤ちゃんに何かしてあげたいけど、どうしていいのか分からない」という気持ちを持っている方が多いといい、ベビーマッサージをしながら、赤ちゃんと触れ合う時間を楽しんでもらっています。

参加されたお母さんたちからは、「赤ちゃんとの接し方が分かって良かった。楽しい時間だった。赤ちゃんが喜ぶと嬉しいので夫婦でやっています。」「お風呂あがりのマッサージタイムがすごく楽しみになり、赤ちゃんも気持ち良さそうにしている。」といった声が西村さんに寄せられるそうです。

ベビマ教室を通して助産院を知ってもらう機会が増えた

ベビマ教室を始めた事で、「あかり助産院」でお産をしていない人たちにも、助産院を知ってもらい、利用してもらうきっかけになっているといいます。

産後ケア入院にもベビーマッサージを取り入れている

あかり助産院では、生後4ヶ月までの出産されたお母さんと赤ちゃんが、産後の休息のために入院する産後ケア入院を行っています。

そこでも、親子のアタッチメント形成のためにベビーマッサージを実施されていて、人形を使いマンツーマンで行われているそうです。

産後のお母さんたちはいくところがないと感じている

西村さんは、高槻市内の4か月までのお子さんがいらっしゃるご家庭への産後ケア訪問も行っています。

そこで出会うお母さんたちからよく聞く言葉があるといいます。

「赤ちゃんとどう遊んでいいかわからない」「どこへ連れて行けば良いのか分からない」という言葉。

そんなお母さんたちの居場所になれたらと、西村さんはベビマ教室をお母さんたちに紹介されているそうです。

たくさんのお母さんがベビマに興味をもっている

コロナ禍以前は、そうしたお母さんたちに「ベビーマッサージに興味はありますか?と聞いたら、とても興味を持っている人が多かった」といい、和室などを借りベビマ教室を開いていました。

「あまりにも参加したいという方が多かったので、広い場所を借りて、15人くらいの参加者で何回か開催したこともあります。」

西村さんは、産後のお母さんたちが、ベビーマッサージを通して、親子のアタッチメントを育み、子育てを楽しんでほしいと願っていらっしゃいます。

グループラインを利用してお知らせ

西村さんは、イベントやベビマ教室をお知らせする際には、主に助産院のグループラインを活用されています。知り合ったお母さんで、「入りたい!」という方に、登録してもらっているそうです。

グループラインに入ると、「ベビーマッサージクラスを開催するので、興味のある方はどうぞ」という風に、お知らせが届きます。あくまで、押し付けることがないよう、気軽にお知らせできるツールとして利用されているそうです。

可愛い、楽しいという思いを持って育児ができるようにサポートしていきたい

今後の展望として、西村さんは「基本的には助産師として、妊娠中から産後まで一貫して母子をサポートしていきたいです。コロナ禍で当院の出産は減少していますが、まずはお母さんと赤ちゃんが主体の満足のいく良いお産をして頂きたい。できるだけ自然に、ご家族で赤ちゃんを迎えてほしい」とおっしゃっています。

その背景には、西村さんのお産への変わらぬ思いがあります。

「お母さんが満足と思えるお産をされると、ホルモンの働きでより“赤ちゃんが可愛い”という気持ちが出てくる。その可愛いという思いでベビーマッサージをしながら育児を楽しんでもらえたらと思います。」

ベビーマッサージをこれからもずっと伝え続けていきたい

そして、育児が辛いというお母さんと接することが多いという西村さんだからこそ、願い続けていることがあります。

「お母さんたちが『お産は楽しい、心地よい経験!』と感じられるよう心がけています。ベビーマッサージはこれからもずっと続けていきますし、コロナが落ち着いてきたら、お母さんたちと集まって、ワイワイ笑って楽しい時間を持ちたいなと思っています。」

西村さんのご活動の様子は、こちらからもご覧いただけます。

西村美津子さん(大阪府)

あかり助産院

アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター

育児セラピスト前期課程(2級)