2017年 活動事例の紹介 7名

育児セラピストをご受講後、実際にご活用いただいている西島聖美さんにお話を伺いました。

育児セラピストをご受講された動機を教えてください。

私には高校3年生から4歳までの子供が5人います。長女が中学生の時に、起立性調節障害という病気で体調を崩し、朝、起き上がれなくなり、皆と同じように学校へ登校することが難しくなってきました。今まで当たり前にできていたことができなくなり、娘が一番辛いのにも関わらず、私自身が悩み落ち込みました。そんな時、通院先の小児科の先生が、「お母さんはお子さんにとっての絶対的な安心感を与える存在になって下さい」と言われました。そして“絶対的な安心感”を追求していくと、日本アタッチメント育児協会に巡り合うことができました。

育児セラピスト 前期課程(2級)を学んだのは全国大会の時です。アタッチメントを学び、親は子に育てられ親として人間として成長していけばいい。アタッチメントを育んでいく中で子育てを楽しもうと思ったら、気持ちが軽くなりました。

そして、5人の子育てをする母親の立場からだけでなく、ピアノやリトミックも教えていましたので、前期課程(2級)で学んだことをよ り深く知りたい、専門的に学びたい、そして育児セラピストとして他の人にも伝えたいと思い、後期課程(1級)を受講しようと迷う事なく決めました。

ご受講されて活動に変化はありましたか?

初めての子育ては何もかもが初めての事だらけで悩むことがたくさんありました。そんな時、身近に話を聞いてくれる人がいたらと私自身、思ったものです。

後期課程(1級)の講座で発達心理学における学術的背景を学ぶことができ、幼児期、児童期、学童期、思春期と、全ての世代に我が子の年齢が当てはまったので、とても興味深く発達を知ることができました。

この先こうなるとか、今はこういう時期だということが知識としてあるのとないのとでは迷った時の解決策が違います。子どもの年齢や発達段階によってアタッチメントのテーマや取り組み方が変わること。どうしても親は先へ先へと進めたくなりますが、発達は一つ一つ階段を上るように進むものと知り、その子の今の状態を見極め与えるためにも観察することが大切だと思いました。

育児セラピストとして、お母さん方の心の育児サポートとなれるように、アタッチメントを学び、私自身が子育てをしていく上で助かったことや役に立ったことを子育てで悩む方達に教えてあげたいと思いました。

育児セラピストでの学びを教室などでどのように取り入れていますか?

親子のホットタイム~ぬくぬく教室の中では、ベビーマッサージを教えていますが、他にもアタッチメントの大切さをお話したり、社会学で学んだコミュニケーション方法やアタッチメント形成4段階について、ワークとして取り組み、皆で意見交換する時もあります。

リトミック教室は1歳~5歳までの親子を対象にしていますが、やはり育児の不安やストレスを抱えている方が多いです。対話の中で、コフートの自己対象体験はとても役に立っています。共 感する気持ちを大切にして、必要な言葉かけを選んで伝えられるように、相手の人の心が少しでも軽くなるようにしてあげたいです。

教室の場では、なかなか話せない方もいらっしゃいます。その場で話せなかった時はメールなどを利用して、気軽に話せる関係を作るようにしています。

また、耳つぼジュエリーの資格をもっているので、自宅にお母さんが施術を受けに来て下さいます。育児セラピストとして話を聞き、耳つぼによって心と体をリラックスしてもらっています。マッサージを受けて体もリラックスするのか、教室よりも話をしやすいようでリピートして来て下さいます。親子に寄り添って、心と体の育児サポート「ここさぽ」をしていけるようにしています。

育児セラピストのご受講を検討されている方へメッセージをお願いします。

前期課程(2級)で学んだ理論が、後期課程(1級)を受講することにより、より深く知ることができます。

学びの多い2日間です。ワークも多く、講習の中で新たな発見がたくさんありました。

人に伝える事だけでなく、自分自身を見つめ直すきっかけにもなりますので、少しでも知りたいと思う方は是非お勧めします。また、育児セラピスト シニアマスターまで学ぶと更に奥が深く、生涯についても考えることができると思います。

西島 聖美さん
ピアノ・リトミック講師
(北海道)

月に2回、1歳までの赤ちゃんと親御さんが参加できる保健師主催のサロンに出向いています。

臨床心理士として乳児検診のスタッフも担当しているため、検診で会ったことのある親子がほとんどなので、お子さんの成長を積極的に伝えています。普通に話していても、困っていることは出てこないため、その時期特有の困りごとなどを私からいくつか挙げ、話しやすいように促しています。また、お子さんの発達を心配している母親には、発達を促すアタッチメント・ベビーマッサージを伝えています。また、兄・姉の悩みも多いので、その相談に応じたり、兄・姉に対してできるアタッチメント・キッズマッサージを提案し、家庭内の緊張が緩むよう、母親の気持ちを汲みながら関係づくりの提案をしています。

鎌田 怜那さん 臨床心理士(佐賀県)


スポーツクラブのカルチャー教室として、アタッチメント・キッズマッサージの教室を開催しています。

ちょうどイヤイヤ期のお子さんも多いので、教室では上手く取り組めないこともあるのですが、お母さんたちには「教室で覚えてお家でやってみること」を目標としてもらい、気張らずに取り組んでもらっています。知り合いのお子さんで、いちばん最年長で反抗期の女子高生にマッサージをしてあげたところ、親子関係が良くなり会話ができるようになったという方もいました。私の小学生の長女にもアタッチメント・キッズマッサージを応用してマッサージをしてあげています。アタッチメント・キッズマッサージは私にとって一生のお付き合いになっていくと確信しています。

植戸 真紀さん スポーツクラブ インストラクター(兵庫県)


丸30年、保育士・幼稚園教諭をしており、現在はパート保育士、地域の主任児童委員などとして活動しています

インストラクター資格を取得して、最初は孫だけにやってあげるつもりでしたが、知り合いのお母さんに教えてあげたことをきっかけに、地域の児童館でベビーマッサージ教室をすることになり、現在まで約8年以上継続して開催しています。児童館では、2歳からのサークル講座があっても1歳からの講座がないという声をお聞きして、それではキッズマッサージをやらせてもらおうと月に一度行っております。静かに落ち着いてゆったりできることの大切さ、何気ない日常がどれだけ大きな役割をもっているのかを継続して感じてもらいたいという想いを持ちながら、活動しています。

寺下 悦子さん 保育士・主任児童委員 (福井県)

福岡県みのり保育園で保育士をしており、2009年から園併設の子育て支援センター「子育てサポートぷちとまと」の運営を担当しています。

ベビーマッサージ教室を始めてみると、いろんな年齢帯の親子に対応する必要があり、ベビーマッサージだけでは対応が限られてしまうと感じていました。そんな折に、6歳までに対応するメソッドとして、アタッチメント・ジムを学び、早速子育て支援センターに導入しました。

ベビーマッサージ教室とアタッチメント・ジム教室は、地域でも良い評判をいただいていて、毎回参加者が集まり、多い時は20人以上来ることもあります。

井口 愛弓さん 保育士(福岡県)


育児休暇中にベビーマッサージに出会い、保育者として子育て支援に活かしたいと考え、アタッチメント・ベビーマッサージやアタッチメント・ジムを学びました。

その後勤め先の保育園にご理解いただいて、園のお部屋を借りて、現在はサークル活動を行っています。最初は保育園に通っているお母さんに手渡しでチラシを配るところから始めて、アタッチメント・ベビーマッサージサークルをスタートし、ママたちの希望からアタッチメント・ジムサークルへと繋がりました。

安原 マヤさん 保育教諭(愛知県)

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