お悩みSV・オンライン会場ルーム2のお悩みの付録「ベビーマッサージの教室をやっていますが、新規集客がうまくいかず、開催が少ないため、継続にもつなげられていません。なにかアドバイスをお願いします。」

恒例!お悩みスーパーバイズ 2022

スーパーバイズとは「今抱えている問題・悩み」をグループごとに話し合ってもらい、それに対して当協会理事長の廣島のスーパーバイズのもと、参加者全員からも意見をもらう、というものです。

ベビーマッサージの教室をやっていますが、新規集客がうまくいかず、開催が少ないため、継続にもつなげられていません。なにかアドバイスをお願いします。

福岡県から参加の青木さんから、集客に関するお悩みです。
 現在、3歳からの子どもの運動教室をしながら、月に2回「親子フィットネス」という名前で、ベビーマッサージの教室をやっています。運動教室のほうは、うまく回っているのですが、親子フィットネスの方は、月2回で間があいてしまうこともあって、次のリピートにつながらず、新規も増えない状態です。
 現在は、個人のインスタグラムと、会場として使用している施設の公式インスタグラムの両方から告知をして集客をしています。多くて6組、少ないときは2組くらい、という現状です。ほかに、よい集客方法があれば、ぜひ教えてください!

現状のインスタグラムによる集客で、6組とか2組の親子が来てくれているということです。ただ、なかなか継続してもらえない。新規の生徒さんも多くは集まっていない、という現状だということです。そうだとすると、話しはとても簡単です。

 青木さんの悩みは、「集客」ではありません。そのもう一つ上の段階です。すでに、6組と2組の親子が来ています。これが集客です。こんどは「継続」の話です。それは、集客とは別の話になります。

このように、複数のフェーズで事業を捉えるのが、マーケティングです。すでに集客に成功している8組の親子がいます。この人たちが、教室に120%満足してくれれば、次もまた来てくれます。これが、「継続」です。さらに、そのうちの何人かは、120%満足したことを、他のお母さんに話します。そして、青木さんの教室を薦めてくれます。これが「クチコミ」です。クチコミは、必ず起こるものです。なぜなら、女性はとくに、「良い商品や体験があったら、それをほかの知り合いに伝えたい」ものだからです。つまり、120%満足してもらえば、クチコミは必ず起こります。これが、「次の段階の集客」として機能するわけです。立ち上げ当初は、このように、エネルギーを注ぐ先を、つねに変える必要があります。これが、マーケティングなのです。

 つまり、青木さんの今の課題は、集客ではなく、「いかにして120%満足を与えられるか」です。そのための企画やカリキュラム構成、プログラムを考えることです。ベビーマッサージ教室を例にしましょう。ベビーマッサージを学びに来る人の欲求は、少なくとも満たせているはずです。これは、“表の欲求”です。これだけだと最高に満足してもらっても100%にしかなりません。120%の満足を得るには、“裏の欲求”を満たす必要があります。

 「ベビーマッサージを習いたい!」と言っているお母さんの裏の欲求はなにか?それを考えるのです。もっともポピュラーな裏の欲求は、「悩みを聞いて欲しい」、「相談がしたい」、「同年代の子をもつお母さんと知り合いたい」といったものです。

 ただし、これはお母さんによっても、ニーズが違うこともあります。それでも、いいんです。「裏の欲求は何か?」見当をつけて、「今日は、こういう時間を作ってみました」と試してみればよいだけです。すると、その見当が合っていれば、120%満足になります。そうでなくても「自分のために、考えてやってくれている」という姿勢が伝わって、やはり120%満足を生むのです。つまり、工夫し続けていれば、必ず120%満足につながるのです。その際、いつも新しいことをやる必要はありません。見当が合っていたものは、レギュラー化してゆけばよいのです。

 まとめると、最初は、集客に力を入れます。数組ずつでも、集客ができるようになったら、こんどは、その人たちに120%満足してもらうことに、力の入れどころをシフトします。最初の人たちが、120%満足すると、継続リピートしてくれるようになります。そこで、土台ができます。

さらに、この人たちは、満足の気持ちをクチコミしてくれます。すると、新規のお客さんが徐々に増え始めます。こうやって、うまく回りはじめるまでには、3~6か月くらいかかります。回りはじめれば、集客をしなくても、クチコミだけで新規の生徒が一定数来るようになります。新規の生徒さんの多くがリピートで定着してくれれば、いずれキャパシティはいっぱいになります。

子育て支援の場合、このやり方が、もっともうまくいきます。お金をかけて集客すれば、それなりの数の生徒を、短期間で集めることが出来ます。しかし、これに頼ってしまうと、集客し続けなければならなくなって、一向に収支が合いません。そして、最終的に疲れ果ててしまいます。

子育てと同じです。時間をかけて、手間をかけることが重要です。そうして来てくれた生徒さんは、長くつながってくれて、クチコミも活発にしてくれます。

そうやって、子どもを育てるように教室を運営すれば、かならず軌道に乗ります。

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