コロナがつきつけた 人生のテーマ

コロナがつきつけた
人生のテーマ

コロナ禍は、わたしたちに“何かをつきつけてきた”
“withコロナ”が、さけばれるようになった今、こんなことを考えます。

あたりまえが、そうではなくなり、それは続いた

新型コロナウイルスをわたしたちが意識するようになったのは、今年2月の終わりごろだったと思います。まだ危機感は、それほどありませんでした。その後3月に入るとヨーロッパでの流行がはじまりました。そして4月に入ると、緊急事態宣言が出されました。

外出自粛が課せられ、街からは人も車も消えました。これまで、あたりまえだったことは、そうではなくなりました。一番大きかったのは「人と会うこと」「おしゃべりすること」「ふれあうこと」ができなくなったこと。

当協会でも、3月下旬に予定していた北海道講座が中止になったのを皮切りに、緊急事態宣言によって、そのあとのすべての講座が中止となりました。

コロナ禍で、あらたな価値観が生まれた

そんな中で、「コロナ禍でも何とか受講したい」とおっしゃっていただいた熱心な受講生がいました。その方たちの思いに応えるべく、オンライン講座を試みました。正直いって、さぐり探りでした。そして結果として、「オンライン講座」は正式な講座となりました。それは、思っていたよりも多くの人たちの思いに応えるものでした。コロナ禍における「対面講座」の代替ではなく、まったくべつのニーズによるあらたな受講形態となりました。

空間をこえた!オンラインという、ちょっと変わった出会い

わたしは、オンラインをとおして“特殊な出会い”をしました。これまで、対面の講座では、めったに出会うことのなかったお父さんたち。オンライン講座を立ち上げると、毎回のように、多くの「パパ受講生」が参加してくれました。海外からの受講生とも、何人も出会うことができました。アメリカ、オーストラリア、シンガポール、タイ…。離島や沖縄からの参加者も多くいました。あるいは、これまで受講したいと思いつつ、会場まで遠かったため、何年も見送られていた方たちもいました。おそらく、オンライン講座でなければ、出会うことはむずかしかった方たちばかりです。

この方たちとは、じっさいに対面では会ってはいません。しかし、対面で会った人と同じ印象や感覚を持っています。同じ親近感がわいています。この方たちの熱い思いに触れ、将来の展望に触れ、ぜひ応援したい気持ちにもなりました。ほんとうなら、人と会ってはいけない自粛期間中に、わたしは、オンラインで素晴らしい出会いを、いくつも経験できました。

この経験をとおして思うこと

「わたしたちは、よりよい生き方ができる!」

コロナは、安心と安全をわたしたちから奪いました。「人と関わる自由」を奪いました。それは、コロナ前には、あたり前のことで、意識することさえありませんでした。コロナを経て、その“ありがたみ”をつよく認識しました。

そしてコロナ禍がつづくなか、わたしたちは思いいたりました。それでも人と人は出会えるし、刺激しあえる。人間関係はつくれる。そのさきには、それぞれの「よりよく生きる」が存在する。わたしたちの誰もが、それを手にすることができる。

コロナは、この事実を、私たちひとりひとりに、改めて気づかせてくれているのではないでしょうか!

今年の全国大会は、そんな思いをこめて、「アルフレッド・アドラー」を取りあげてみました。アドラーはいいました。「人の悩みの大半は人間関係である。ゆえに、人を幸せにするのも人間関係だ。その“かなめ”こそが『共同体感覚』なのだ。」と。そして「よりよく生きる技術」を説いてくれました。

人生をかけて取り組むべきテーマに体当たりしてみよう

「よりよく生きる」このテーマを、いまいちど考えてみませんか?

あたりまえすぎることです。

しかし、コロナがなければ、この人生をかけて取り組むべきテーマに気づくのは、もっと先だったかもしれません。

気づかずに一生を終えていたかもしれません。

“withコロナ”となったいま、これに体当たりしてみませんか。

一般社団法人 日本アタッチメント育児協会
廣島大三

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