母乳育児でアタッチメント

まず、始めに。アメリカでは、母乳育児率は日本より20%は下回っていると思ってください。アメリカにはさまざまな人種がいます。なかでも、貧困、教養がない、若い世代に多く人工乳が使われています。もちろん、そういった層だけではありません。

私がシカゴにいたとき、公園で見る光景はベビーシッターと赤ちゃんです。もしかしたらボトルの中身が母乳かもしれませんが、大半は人工乳でしょう。これは、日本でもありうることだと思います。 特に都会の場合、人目を気にしたりすることから人工乳を選んでしまうこともあるでしょう。もちろん、上記のように母親がすぐに働くというケースもあります。「母乳が足りていない」ということから、混合で育てる方も多いのでは。

ある雑誌に義理の母親(イタリア人)の前で母乳をあげていると、「母乳は足りているのか」「栄養が足りていないのではないか」など攻撃を受け、最後には「母乳育児はよくない」と言われてしまうと書かれてありました。 これは、その昔伝染病が母乳から感染するといったようなことがあったことからだそうです。 でも、いまの時代命にかかわるような薬を飲んでいらっしゃらない方以外はまず大丈夫。あなたの母乳だけで十分赤ちゃんは育てられます。

アタッチメント育児の推奨者のシアーズ博士は、アメリカ小児学会が提唱するよう最低でも1年、そのあとも子供が自然とやめるまで母乳育児を続けることを提案しています。

私自身、最初の子供を母乳で育てようとして失敗し、周りに助けを求めなかったため挫折して人工乳で育て、二人目は完全母乳で育てています。母乳育児と言うのは実際にやってみればわかるのですが、人工乳のように時間ごとにあげるのではなく、常に赤ちゃんの欲求にこたえることから、より洞察を深めることになりますし、赤ちゃんとコミュニケーションをとることになります。
母乳育児は、ただ赤ちゃんのためによいからというだけではありません。欲求を満たしてあげることで生まれる、信頼、愛情からのお互いのコミュニケーション能力や絆は、あとあとの子育てに必ず役立つと思います。

日本に比べれば、アメリカでは母乳育児は当たり前ではないのですが、ジュリア・ロバーツにしろ、アンジェリナ・ジョリーン(ブラッド・ピットの奥さん)など有名人でも母乳で赤ちゃんを育てていることが伝えられています。それは、30代以降の裕福な教育を受けた女性がアメリカの授乳率を伸ばしていること同様に、パブリシティのい女性達が母乳育児をしていることは、現代のアメリカを象徴しているのではないでしょうか。日本には昔から桶屋式というすばらしい母乳育児を支援してくれるシステムがあります。でも、アメリカにはありません。だからこそ、母乳コンサルタントや、授乳経験者たちのボランティアの組織(ラ・レーチェリーグ)などさまざまなサポーターがいます。

また、アメリカの労働者の半分近くは女性ということからもわかるように、仕事をしながらでも母乳育児ができるよう、電動ポンプをレンタルで利用できたり、栄養補給のためにサプリメントが定着していたり、在宅ママが発明した数々の授乳グッズがあったり、少数派の母乳育児でも現代のライフスタイルにあった方法の提案というのが、とてもいきわたっている気がします。

アタッチメント育児というのは、専業主婦で在宅ママでないとできないと思われていませんか?母乳育児もしかり。
仕事をしているからこそ、限りある時間の中で赤ちゃんとコミュニケーションがとりたい。だからこそ、母乳育児はおススメです。

ライター:ミカ・カーン

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