桑山 美樹 プロフィール

桑山美樹

桑山美樹

育児スタイリスト マスタートレーナー、高等学校英語教師、子育てアドバイザー、トータルアタッチメントケア・主任研究員

プロフィール:

大学を卒業後、14年間愛知県立の高等学校で英語教員として勤務。

大学ではコミュニケーション学を専攻し、心を動かすレトリックについて研究する。
教諭時代には、担任として、また生徒相談担当として
生徒や家族の様々な問題
(不登校・家出・拒食症・リストカットなど)に関わる。

また自身の出産において超低体重児(未熟児)を早産したことにより、
独学で子どもの発達について研究し、
乳幼児期のアタッチメント(親子愛着関係)が
思春期の心の諸問題と深く関っていると知り、
代表の廣島の思いに共感し、平成19年3月に教諭を辞し、
日本アタッチメント育児協会の立ち上げに加わる。

メッセージ:

私は14年間の教員生活の中で、
15歳から18歳の思春期の生徒たちと様々な問題を共有してきました。

その経験から実感していることがあります。

それは生徒たちの抱える様々な問題はその多くが家庭環境、
家族関係と関わっているということです。

高校生は世間的には大人として見られ、
家庭においても一人前に扱われ、自立をしてくる年齢ですが、
まだまだ親との関係において自分をみているものです。

家庭の不安定さはてきめんに学校生活に現れます。
(例えば夫婦間で揉め事がある、家族のだれかが病気である、
嫁姑関係でお母さんが精神不安になっている、
などがあると子どもも不安定になります。)

親との関係で寂しさを感じていると性非行にはしりやすいという傾向もあります。
両親がカウンセラーにかかり夫婦仲を改善したら、
子どもの不登校がなくなったという事例もあります。

しかしながら、親子の関係は一朝一夕でできるものではありません。
長い年月ですれ違った親子関係を修復するのは大変な努力が必要です。

やはり幼いころから健全な親子関係を築いていくことが大切だと実感していたころ、1998年、私自身が親になりました。

2ヶ月も早く生まれ、NICU(未熟児集中治療室)ですごすこととなった、
1390gのわが子のために子どもの発達に関することを色々学びました。

子どもの体にふれ、母乳を与え、声をかけ続けることで
赤ちゃんの成長が促されると知り、
毎日母乳を搾り冷凍させて病院へもって行き、
保育器の中に手を入れてなでながら声をかけました。

今でこそカンガルーケアの重要性が叫ばれていますが、
当時は手を保育器に入れるのが精一杯で、
抱くことや授乳をすることはしばらくの間、許されませんでした。

もし生まれてすぐの母と子の関わりとアタッチメント形成の関係を知っていたら、
わが子を胸に抱き、母乳を直接与えたのに、と悔やまれます。

しかし事実を受け入れ、アタッチメント形成について学ぶことで、
子どもと積極的に関わり、子どもの求めること、
子どもが本当に必要としていることがわかるようになってきました。

愛情は与え過ぎるということはけしてないのです。
子どもが求める時期に必要なだけ手間隙を掛けることは、
生涯にわたる親子関係にけして切れることのない絆をつくることなのです。

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