第6回 全国大会 開催レポート

DAY1 スキルアップ研修

心を癒すコミュニケーション術

コミュ術1 例年通り、全国大会一日目は、これまでの受講生のみなさんのスキルアップのための講座です。 今年は「心を癒すコミュニケーション術」と題して、コミュニケーション・スキル向上のための研修を開催しました。 育児セラピストとして活動されている方の多くは、保護者つまり親御さんとのコミュニケーションについて、不安や問題を感じていらっしゃる方が多いと思います。 また、相手に関わらず、自分自身のコミュニケーション・スキルをもっと高めたいと考えている方も多いようです。 今回の講座の受講動機を見てみても、それは充分に伺えました。 この講座では、コミュニケーションの原則と構造を知ることで、人と人との言語を介したやりとり(=コミュニケーション)において、何が起こっているのかを、体系的に理解します。 その上で、まず「自分のコミュニケーション・スタイル」を知ることをします。 つまり、自分の性格的特徴やコミュニケーションのクセを知るわけです。 次に、「相手のコミュニケーション・スタイル」をパターン別にみていきます。 ここでの「相手」とは、お母さんをはじめとする大人と、子どもの両方をそれぞれ見ていきます。 そして、実際に実践で使う「コミュニケーション・スキル」を学びます。 コミュ術2 実際に受講された皆さんの反応を見てみると、「自分を知る」というプロセスにおいて、多くの方が新たな発見や気付き、学びを持ち帰られたと、言っていただきました。 これは、座学だけでなく、隣の方とのワークを交えて、自分一人では出来ない経験をされたこと、 また、これだけゆっくりと時間をかけて、丁寧に「自分について考える」ことは、日常生活では出来ないことが、大きな要因だったことでしょう。 この「自分を知る」というプロセスは、コミュニケーションの上で、もっとも重要です。 本などに書かれているコミュニケーション・スキルは、誰でも当てはまるかのように書かれていますが、実際には、人によって使うスキルも、スキルの使い方も100人100色です。 ですから、自分(あるいは自分が演ずる役割)に合ったコミュニケーション・スタイルを知った上で、はじめてスキルを使いこなすことが出来るのです。 実は、多くの方は、それに気づいたから、「自分を知る」ことが、今回の一番の学びになったと感じたのだと思います。 また、カウンセリング・スキルのワークでは、6~7割くらいの方が、「スキルを比較的うまく使えた」と実感されていたことが、非常に印象的でした。 これは、ワーク制作者の私自身の予想を超えるものでした。 これは、あくまで理論上の仮説にすぎませんが、「自分を知る」というプロセスを経た方たちだったため、それぞれが、スキルを自分なりに使いこなしたためではないかと考えます。 今回の講座によって、「コミュニケーション・フロー(流れ)が整った」方は、多いのではないかと感じています。 相手とのやりとりにおける「滞りが解消された」と表現しても良いかもしれません。 それは、劇的な変化ではありません。 表面的には、ほんのちょっとした変化です。しかし、内面的には、大きな変化と言えます。 最後に、こんなことをお話しして、一日目のスキルアップ講座を終えました。 コミュ術3 『コミュニケーションというのは、少し苦手で、少し不安な気持ちを持っているくらいがちょうど良いと思います。 それが、相手との間に「適度な緊張感」を与えます。 その緊張感は、相手を思いやり、相手に共感することを後押ししてくれます。 だから、コミュニケーションが得意になる必要も、上手になる必要もありません。 むしろ、その様な完成形は、存在しません。 コミュニケーションは、いつでも生ものであり、相手によって、変わるもの。 だから、いつもうまくいくわけじゃない。だから、おもしろいのだと思います。』

受講生の声

面識のない方や、年齢層の違う方などと接し、会話を進めたいときに自分の中での戸惑いや不安があって悩んでいました。自分をまず知ることの大切さ、そして自分をわかるようにする方法が必要だということ「相手を見立てる」ということについて、学習できてよかったです。(事務職 47歳 滋賀県)
コミュニケーションの難しさが、少しでも改善できたら良いなと思い、受講しました。自分を見直し、相手が見る自分を知ることができてよかったです。自分を受け入れてほしいように、相手も受け入れてほしいと願っていることを改めて考えさせられました。(保育士 53歳 福岡県)
ワークなどを通して、今抱えている悩みを解決することができました。それだけでも受講してよかったと思いましたし、子どもに対してどう接すればいいのか学ぶことができました。今後の活動にこのスキルを生かしていけるようがんばりたいです。(看護師 30歳 愛媛県)
「コミュニケーション」というと何となくハードルが高いものだと感じてしまうが、ワークをしてみるとそのハードルが下がり、思っていたより意外と気楽にできるものだと感じました。コミュニケーションの知識をもとに自分の意識改革で苦手を克服できそうです。 (主婦 35歳 東京都)
次のページ DAY2 シンポジウム『開会式』

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ